切削・旋削・溶接・切断まで一貫して対応いたします

TOPIC

真円度1μm以下を実現する大径・長尺軸の高精度・高能率加工法の開発

(株)村山製作所・富山県立大学(工学部 知能デザイン工学科 岩井 学 准教授)との共同研究

概要:(株)村山製作所は、富山県立大学 工学部 知能デザイン工学科 岩井学准教授と共同で、長尺軸(スピンドル・シャフト・ロールなど)を
真円度1μm以下の高精度で短期間に、低コストで加工する加工方法の実現を目指しています。

具体的には、従来、卓越した技術を持つ職人が複数の工作機械を使用し、長期間かけて行ってきた各種の加工工程(切削、研削等)を超高精度な
複合工作機械に集約し、素材から完成品までの一連の加工工程を1チャッキングで自動的に行う高精度加工技術を世界で初めて確立するものです。

  従来技術(従来加工法) 新技術(提案加工法)

1.加工精度
(真円度)の改善

[ 切削加工機による加工 ]



荒加工
(汎用旋盤)





仕上げ加工
(精密旋盤)





溝・穴加工
(ターニングセンタ)

※真円度:3.5〜10μm

[ 研削加工機による仕上げ加工 ]

※真円度:1μm以下 

× 加工技術が確立されておらず
  熟練工の勘どころによる手作業

[ 複合工作機械による一貫加工 ]



複合加工機による
一貫ハードターニング


ATCによる自動
研削仕上げ

※真円度:1.0μm以下

○ 素材から完成品までの
   1チャッキングによる全自動一貫加工

2.製造時間の短縮 ・4台の工作機械による加工(段取り:4回)
・製造日数:約25日
・1台の複合工作機のみで加工(段取り:1回のみ)
・製造日数:2〜3日

 

従来技術の課題

  • 要求精度を満たす加工技術が確立されておらず、熟練技能士の勘どころによる手作業で行われている。
  • 加工工程に応じて4台の加工機械を変えるため、そのたびに段取りに時間を要する。
  • 段取り変えが加工精度の悪化を招いていた。

  • 熟練技能士しか対応できない。
  • 現在、製造に約25日を要している。

新技術の期待される効果

  • 素材から完成品までを1チャッキングによる全自動一貫加工できる世界初の加工技術である。
  • 1台の高精度複合工作機械に集約するため、段取りが一回のみとなり、段取り時間が大幅に短縮する。
  • 1チャッキングでの一貫加工(切削加工、溝・穴加工、研削加工)の実現により、加工精度の管理が容易になる。
  • 経験が浅い作業者でも製造が可能となる。
  • 製造時間を2〜3日に短縮できる。